国母被告、有罪判決 裁判長が「ひと言、言っておきたい」

 米国から大麻を密輸したとして大麻取締法違反などの罪に問われた元五輪代表のプロスノーボーダー、国母和宏被告(31)に対して、東京地裁(村田千香子裁判長)は28日、懲役3年、執行猶予4年の判決を言い渡した。8日の初公判で、検察側は懲役3年を求刑し、弁護側は刑を軽くするよう求めていた。

 黒のスーツに黒のネクタイ。短く刈った髪にはパーマがかかり、あごひげを蓄えた姿は初公判の時と同様だった。裁判長から『懲役3年、執行猶予4年』の主文が言い渡されると、微動だにせず、小さな声ながらはっきりと「ハイ」と答えた。

 量刑の理由について、一昨年12月ごろに知人の男と共謀し、米国から国際スピード郵便を東京都内へ発送し、同月31日に成田空港に到着させて密輸した大麻製品の量が約57グラムと多量であること。10年以上にわたる常用から再犯に及ぶ可能性が否定できないことなどが挙げられた。

 手を前にやり、静かに耳を傾けていた国母被告。最後に、裁判長から「一言、言っておきたい。スノーボードでの素晴らしい功績は承知している。スノーボードの功績に注目してもらえるように、自らのことを律していくこと」と付け加えられた話も静かに聞いていた。

 国母被告は8日の初公判で起訴内容を認め、14歳ごろから大麻を使っていたと告白。17歳で初めて出場した06年トリノ、10年バンクーバーと2大会連続で五輪に出場した。初公判では「反省している」と3回口にした一方で、「大麻に関わることがすべて違法とは思っていない。違法なことはしない」とも述べていた。

 起訴状によると、一昨年12月ごろに知人の男と共謀し、米国から大麻製品約57グラムを隠した国際スピード郵便を東京都内へ発送、同月31日に成田空港に到着させて密輸したとしている。関東信越厚生局麻薬取締部が昨年11月6日に逮捕した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス