「大相撲初場所・千秋楽」（２６日、両国国技館）

　元関脇で東十両１１枚目のベテラン、豊ノ島（３６）＝時津風＝が大翔丸（追手風）に立ち合い、出足一気に押し出され、６連敗で１１敗目（４勝）を喫して、今場所を終えた。来場所、関取から陥落し幕下降下は確実となった。進退に関し「自分では最後になるかもと思って取った。現状ではやり切った気持ちがある」と、完全燃焼を示唆した。

　右足首のケガで思ったような動きができず、満足な稽古もできなかった。後半戦は相撲内容が上がってきたが、最後は電車道の完敗。「踏み込んであれだけ気持ちのいい（電）車道の相撲だったし納得がいく」と、力の衰えを実感した。

　家族は「嫁も娘も辞めて欲しくない」と話していることを明かした。去就は１度、気持ちを落ち着かせ、家族も交え決断する。「６歳から相撲をやって３０年、角界に入って１８年。もういいかなと。１回落ち着いてみないと分からないけど、もう１回、ここから持っていけば強い人間だけどね」と、気力、体力とも出し尽くした様子で話した。