元大関照ノ富士2度目の十両V 取組前に決定 再入幕へ「残り2番、力を出し切る」
「大相撲初場所・13日目」(24日、両国国技館)
元大関で10場所ぶりに十両復帰した照ノ富士(28)=伊勢ケ浜=が13年秋場所以来、2度目の十両優勝を果たした。唯一の3敗力士だった大翔鵬(追手風)が豊昇龍(立浪)に敗れ4敗(9勝)に後退したため、取組前に優勝が決定。
取組では琴ノ若(佐渡ケ嶽)のもろ差しを外側から締め付け、極(き)め出して無傷13連勝に伸ばした。
「出て来る相手ではないから下から下から、そういう意識でいきました」と冷静に対処。7年ぶりの十両優勝には「まあ、うれしい。(取組前にV決まって)うれしいっちゃうれしいけど、負けて優勝は恥ずかしいこと。できれば勝って優勝を決めたいという思いで上がった。勝って良かった」とうなずいた。
1場所で十両通過し、再入幕のためにも残り2番は大事。「次の場所につなげるためにも残り2番、力を出し切る。幕内に戻りたいからやっている」と、気は緩めない。
照ノ富士は大関を14場所務め、優勝も経験しながら両膝負傷に加え、糖尿病なども重なり、序二段まで降下。昨年春場所で5場所ぶりに土俵に戻った。先場所、復帰5場所目で幕下全勝優勝を果たし、元大関で初となる関取再昇進を果たした。