白鵬のかち上げ「やり過ぎ」「見苦しい」横審が批判 協会は対戦力士に奮起求める

横審の定例会に参加した八角理事長(右側手前から3人目)ら日本相撲協会幹部と横審委員ら
3枚

 日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)の定例会合が25日、東京・両国国技館で開かれた。九州場所(24日千秋楽)で史上最多を更新する43度目の優勝を果たした横綱白鵬(34)=宮城野=に対し、張りやかち上げを多用する取り口に、またも批判意見が相次いだ。

 横審の矢野弘典委員長(産業雇用安定センター会長)が「横綱が存在感を示してよく頑張った」と評価した。

 一方で12日目の遠藤(追手風)戦で右肘が顔面に直撃し、遠藤は鼻から大流血。その他にもかち上げ、張りを駆使する立ち合いに「やり過ぎ」、「横綱の振る舞いとして見苦しい」など、ほぼ委員全員が否定的な見解を示したという。

 17年12月にも横綱審議委員会(横審)は横綱の立ち合いに対し苦言。その後、反省し、張りやかち上げは自粛していた。今回、再び“解禁”したことで横審は日本相撲協会に対し、「協会としてしっかり指導してほしい」と要望した。

 矢野委員長は「そういう風なことをしなくても勝ってほしい。43回優勝する大横綱になっている。名横綱と呼ばれる存在になってほしい。ルール上は正しい技だけど自ら控えて後世に名が残るような横綱がやったように白鵬にもそうしてほしい」と望んだ。

 要望を受け協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「張り差しはいい。(かち上げは)肘打ちにいっているんじゃないかという意見。かち上げじゃなく、肘打ちという議論」と説明。本来は張りもかち上げも脇が空き、中に潜られて不利になる、というのが相撲界の教えであることを明かし、「隙を見付けて入っていくことができない、情けないと思う」と、安易に食らう現役力士に奮起を求めた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス