織田氏、「文武両道」目指した練習時間変更の提案が“モラハラ”のきっかけと主張

涙を浮かべながら会見する織田信成=大阪市内
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 フィギュアスケート男子の2010年バンクーバー五輪代表で、引退後は解説者、タレントとして活躍する織田信成氏(32)が18日、今年9月に退任した関大アイススケート部監督在任中に、同部の浜田美栄コーチからモラハラ行為を受けたとして損害賠償1100万円などを求めて、大阪地裁に提訴した。訴状によると、織田氏が直近でモラハラ行為を受けるきっかけとなったのは、今年1月に所属選手の練習時間の変更を提案したことだとしている。

 1月24日に、アイススケート部員に成績不良な者が多いことから、スポーツ推薦枠で入学・入部している部員について、従来の「午前9時から午後1時15分まで」から「午後9時から午後10時30分」への練習を変更するなどの提案を行ったとしている。これは関大が掲げる「文武両道」のスローガンを達成を目指すためとしている。

 織田氏は、自身が監督に就任する以前の2017年2月にも、浜田コーチが取り決めた人数(3人)以上である5人の選手を一斉にリンク上で滑らせレッスンを行った際に、危険なのでやめるよう求めたところ、浜田コーチが織田氏を無視したり、織田氏が近づくと露骨に嫌がるようになったという事象があったと主張している。ここから約2年が過ぎた今回の練習時間変更の提案後に、被告の原告に対するハラスメント行為が再発したとし、3月になるとハラスメント行為がエスカレート、「露骨に原告を無視するようになり、原告に対する態度も強く睨み続けるなどの高圧的なものになっていった」としている。

 その後、織田氏は体調不良を訴え3月26日から4月2日まで入院したとしているが、この理由も被告の行為による「心理的な圧迫のストレス」が原因だったとしている。退院後に監督業に復帰した後も、浜田コーチのモラルハラスメント行為は継続したと主張。織田氏が部則の改正案を幹部部員と意見交換した後に完成させたところ、その内容を知った浜田コーチが「激怒し、その原告に対する嫌がらせ等のモラル・ハラスメント行為は、より頻度が増して激しくなり、エスカレートしていった」と訴えている。

 織田氏は7月1日、調査と浜田コーチの処分を関大に求めたが、関大による調査が行われていないと判断し、9月9日に監督退任を発表したと訴状では述べている。

 織田氏側は2017年の監督就任前の出来事も、今年の練習時間変更提案後の出来事も、不法行為を構成する(損害賠償の対象となる)と主張している。

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