力士にSNS禁止令 阿炎ガムテグルグル巻き動画炎上で協会が異例通達

 「大相撲九州場所」(10日初日、福岡国際センター)

 日本相撲協会が力士、親方ら協会員に対しSNS(会員制交流サイト)の個人使用“禁止令”を通達したことが9日、分かった。小結阿炎(25)=錣山=と十両若元春(26)=荒汐=がインスタグラムに不謹慎な動画を投稿しSNS上で批判の声が殺到。両関取はこの日、協会に反省文を提出して厳重注意を受け、八角理事長(元横綱北勝海)に謝罪した。九州場所には通常通り出場する。1年納めの場所を前に角界はまたも問題を抱えた。

 あきれるほかない不謹慎動画に、協会は“SNS禁止”に踏み切った。芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「当面、自粛してもらうしかない。見られていることを意識しないと」と全力士、協会員に各部屋を通じて通達した。

 部屋の公式SNSはOKだが、個人の使用は事実上アウト。個人の発信が当たり前となった時代に、異例の厳しい措置となった。

 阿炎が投稿したのは若元春をガムテープで口や手足を縛った動画。普段から仲の良い2人がふざけている遊びだったが、暴力根絶に尽力する角界において、責任ある関取の行動としては軽率感は否めなかった。世間で問題となった“バイトテロ”も想起させ、SNS上では批判の声が殺到した。

 事業部長の尾車親方(元大関琴風)は「何で今の子は(SNSに)上げちゃうんだろ。ガムテープで縛っているのをなぜ世間に見せる必要があるのか」と理解不能だった。

 両関取は土俵祭りが終わった正午過ぎ、福岡国際センターの役員室に神妙な顔で入った。八角理事長から「土俵で目立ちなさい」と、自覚を促された。

 反省文を提出し、協会からは厳重注意。明るい言動で人気者の阿炎は「自覚が足りなかった。これからの自分を見てほしい。これから自分は変わっていきたい」と猛省しかない。若元春は「すいません」と繰り返した。

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