貴ノ富士 暴行、差別的発言を謝罪も…暴行は指導、発言は部屋で元々使われていた表現

会見の冒頭で深々と謝罪する貴ノ富士=東京都千代田区の文部科学省(撮影・出月俊成)
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 付け人に対し2度の暴行問題を起こした十両貴ノ富士(22)=千賀ノ浦=が27日、文部科学省で弁護士同席のもと会見を行った。

 貴ノ富士は会見の冒頭で暴行や差別的発言を謝罪した上で、「今回の処分はあまりに重く受け入れられません。私には相撲しかありません。暴行という愚かな行いを反省し、自らを戒め、土俵に戻って相撲道に精進したい」と現役続行したい意志を見せた。

 2度目となった暴行については、「自分は自覚が足りなかった。げんこつならという甘い考えだった」と反省した。その一方で、「前回は頭に血が上って一方的にやってしまった。手を出したことは許されないんですが、自分としては分かってほしいという気持ちでやってしまった」と指導のつもりだったとの思いをにじませた。さらに、「何度も何度も毎日言っても伝わらない場合は…。手を出さずに、どうしたらいいのか、教えてもらってなかった」とも話した。

 また、新弟子4人に差別的な発言を繰り返していたことについては事実と認め、「もちろん言い過ぎと思う」と反省を口にした。ただ、同席の弁護士に促される形で、差別的な表現は元々移籍する前から千賀ノ浦部屋で使われていた表現だったと弁明した。

 日本相撲協会の発表によると、貴ノ富士の暴行は8月31日に発生。付け人があいさつをしないまま、貴ノ富士より先に風呂に入ったことに立腹し、右拳(こぶし)で1回殴打した。

 また、貴ノ富士は名古屋場所中、物覚えの悪い新弟子を「ニワトリ」「ヒヨコ」「地鶏」と命名。「おい、ニワトリ」と声をかけた際、新弟子が「はい」と返事すると「はいじゃない。コケと言え」と強要したという。

 協会はこうした行為を踏まえて26日、両国国技館での理事会で、貴ノ富士に自主引退を促す決議をした。

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