貴ノ富士また暴力 序二段力士実家に戻る 昨年3月にも付け人に暴行

 日本相撲協会は3日、十両貴ノ富士(22)=千賀ノ浦=が付け人の序二段力士に暴力を振るったことを発表した。8月31日に暴力行為が起き、2日の朝、序二段力士が部屋から姿を消し実家に戻っていたことが発覚。師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)が双方に事実関係を確認し、この日、協会に報告した。貴ノ富士は暴行を認めた。

 貴ノ富士は弟・貴源治と双子の兄弟。昨年3月の春場所8日目、連絡ミスの付け人に激高し、暴行を加え、負傷させた。この場所を謹慎し、1場所の出場停止処分を受けた。過去の過ちを肝に銘じ再び十両に復帰。先場所は11勝を挙げて初めて十両で勝ち越した。

 1度目事件から1年5カ月で過ちを繰り返した。広報部長の芝田山親方(元横綱大乃国)は「昨年3月に続き、2度目の暴力。コンプライアンス委員会にで事実関係を調査する。2回目ですからここが一番重く受け止めること。暴力においては何回も研修会を重ねているのに同じことを繰り返した」と無念をにじませた。

 千賀ノ浦親方から謹慎させ、秋場所(9月8日初日、両国国技館)を休場させることを八角理事長(元横綱北勝海)に申し入れがあり理事長は了承した。

 暴行の詳しい内容は今後はコンプライアンス委員会の調査に委ねる。「(被害者に)外傷はない」と芝田山部長は説明した。調査内容をもとに理事会で処分が検討される。2度目とあり、重罰は避けられない見通しだ。

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