大迫傑の「私物化」批判波紋広がる 陸連は「誤解」と説明も大迫「後出しジャンケン」

 男子マラソン日本記録保持者の大迫傑(ナイキ)が23日、自身のツイッターを更新し、トラックでの日本選手権出場を“却下”されたことを受けて、陸連の強化委員会を「陸連を私物化している」などと批判したことを受け、日本陸連幹部は「誤解をしている」と、あくまで選考基準に則った選考と説明した。ただ、大迫は陸連側のメールのやりとりでの説明について、再びツイッターを更新し「こう言う後出しジャンケンで、もやっと煙に巻くのは辞めてもらいたい。僕らはそのメールを断られた際ではなく、僕がツイートして問題になった時に担当者から送られてきました」と、再び指摘。波紋が広がっている。

 大迫はこの日、日本時間の午前に自身のツイッターに連続で投稿。「日本選手権、“本連盟強化委員が特に推薦する本連盟登録競技者”という枠で出場しようと試みましたが、叶いませんでした・・・・・。陸連強化委員からの『大迫くんが日本選手権でいい走りをするとそれに負けた選手のランキングが下がり、不平不満が出るから』という理由でした。すごい理由だな。笑笑」と、つぶやいた。「考えられる建前は、ランキング制が適応されたので公正を期したい。だと思いますが、そう考えると矛盾が多々あります。1なぜこの様な項目を入れたのか、おそらく強化委員所属チームのお気に入りの選手を出場させたいから。」「2北京世界陸上の年の日本選手権10000m、特定の選手をペースメークする為に外国人選手の出場を認めたが、それは公正を期していると言えるのか」と、矛盾を指摘した。

 その上で「以前から強化委員所属チームの選手が陸連合宿に優先参加出来たり、陸連計画の遠征に参加出来たりと色々ありましたが、そろそろ陸連を私物化するのはやめた方がいいと思う」と、これまでの強化のあり方も含めて苦言を呈した。

 18年1月1日以降に参加標準記録Aの28分20秒00以内を突破していれば無条件で出場が可能だったが、一昨年からマラソンを主戦場としている大迫の持ちタイムは28分26秒41。そのため、推薦出場を希望したと見られる。大迫は「もしランキング制が採用されて日本選手権参加標準に矛盾が生じてしまうのであれば、また変更すれば良いだけ。変更しなかったという事はその必要が無かったと陸連が判断したと思ったので、今回出場申請した次第でした。どういう選手が推薦出場に値するのかちゃんと明記して欲しいですね」とし、「こういうツイートをする事は、僕自身にも余計なプレッシャーをかけるし、リスクがある事を理解してほしい。だけど声を上げていかないと、ずっと変わらない」と、覚悟をもっての訴えだったことを明かした。

 一方で陸連側は、強化委推薦による出場は、五輪や世界選手権でメダルを獲得した男子ハンマー投げの室伏広治らに適用した特例的なものに限っているとしている。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス