宇野、独り言で自らを鼓舞「やるかって一言残して跳びに行きました」

男子フリーを滑る宇野昌磨=マリンメッセ福岡(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・世界国別対抗戦」(12日、マリンメッセ福岡)

 男子フリーが行われ、SP3位の宇野昌磨(21)=トヨタ自動車=はフリーでも189・46点で3位。総得点は282・24点だった。今季一度も決めていなかった4回転フリップ-3回転トーループを冒頭で成功させると3・30点の加点を得た。

 続く4回転フリップも4・09点の出来栄え点。後半にはこれまで成功例のないトリプルアクセル-4回転トーループの連続ジャンプに挑戦したが、2つめのジャンプで転倒した。その後も3回転サルコー-オイラー-3回転フリップの連続ジャンプにも挑んだ。出来栄え点はマイナスだったが、1つのプログラムで新たな挑戦を複数行う攻めの演技だった。

 「演技中はいろんなことつぶやいた。サルコーの後はこれは無理でしょってつぶやいた。サルコー-フリップはやったことなかったけど、やるかって一言残して跳びに行きました」と宇野。最後まで貫いた攻めの姿勢。すり減る体力との戦いを、自らの独り言で鼓舞していた。

 悔しさが原動力だった。4位に終わった3月の世界選手権後を「長いこと悔やむ期間があって、つらい期間があって、でもアイスショーで年の近い選手と話したりして気も紛れて、自分もうまくなるんだという強い思いで練習した」。今季のルール変更でミスをしない構成になっていた。だからこそ悔いが倍増した部分もある。

 来季はこの日挑んだトリプルアクセル-4回転トーループの世界初成功を目指す。「男子は成長がとてつもなく早い。自分も成長できる年だからこそ成長していかなければならないと世界選手権で強く思った。武器にならないかもしれないけど、何年もかけて自分の武器にできたらいい」。さらに「ケガするから4回転以上のジャンプをやらないと言ってきたけど、(今後は)ルッツもそれ以上のジャンプも練習していきたい。トーループが回りすぎるので練習していきたい」と5回転への挑戦も示唆。21歳の挑戦はさらに速度を増していく。

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