貴景勝 準ご当所でファン100人以上殺到! 即席サイン&握手会も

 「大相撲春場所」(10日初日、エディオンアリーナ大阪)

 大相撲春場所の安全を祈願する土俵祭りが初日を翌日に控えた9日、会場のエディオンアリーナ大阪で行われ、三役以上の力士や親方衆らが顔をそろえた。大関昇進を目指す関脇貴景勝(22)=千賀ノ浦=は殺到したファンにも快く対応。「結果を出すことが仕事。あとは腹を決めてやるしかない」と気合をにじませた。

 逃げも隠れもせず、真っ向勝負で大関に。押し相撲一本で大関とりに挑む貴景勝が、そんな心意気をファンへの神対応で示した。

 淡々と勝負の舞台を見守った土俵祭りの帰路、大勢のファンにもみくちゃにされた。兵庫県芦屋市出身。子どもの頃から足を運んだ春場所は、準ご当所とあって人気は絶大だ。通り道の椅子に腰掛けると、即席のサイン&握手会が始まった。その後も触れ合いを楽しむように、100人以上のファンでごった返す正面入り口へ突進。タクシーに乗り込む直前まで赤ちゃんを抱っこして「絶対に大関!!」の声にうなずいた。

 「結果を出すことが仕事。自分の中で一番いい体にもっていけたので、あとは腹を決めてやるしかない」

 大関とりには2桁勝利がノルマだ。初場所は、千秋楽で大関豪栄道に敗れて昇進が見送られただけに、勢ぞろいした2横綱3大関相手の勝敗と内容も問われることになる。「頑張らないといけない」と思い起こさせてくれるのは、地元ファンの大声援。勝負どころで後押しを受けるため、つかみは満点だった。

 平成最後の本場所。平成の名シーンを問われると「自分もそう言ってもらえるような、相撲を取りたい」ときっぱり口にした。幕内最年少の22歳が平成の大相撲の最後に名を刻み、新時代の到来を告げる。

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