「フィギュアスケート・全日本選手権」（２２日、東和薬品ラクタブドーム）

　男子ショートプログラム（ＳＰ）で、３連覇を狙う宇野昌磨（トヨタ自動車）が、気迫の滑りを見せ１０２・０６点を記録した。演技直前の練習で足を痛めたのか気にする様子を見せていたが、演技に入ると集中力を高め冒頭の４回転フリップなど３本のジャンプを全て着氷。負傷したかどうかについては「僕の口からは何も言わない」と多くを語らず、フリーの演技に集中した。

　６分間練習と呼ばれる演技直前の調整で、宇野が顔をしかめた。それ以降はジャンプの確認を行わず。しかも、グループの第１滑走のため、直後に自身の出番が来るという状況でリンクに飛び出した。

　しかし、４回転フリップ、４回転トーループ－２回転トーループと着氷。後半の３回転アクセルも美しく降りた。演技終了後は宇野としては珍しく鬼気迫る表情で右手を振り下ろしガッツポーズを見せた。

　演技後、負傷したかどうかについては「詳しいことはフリーが終わるまで、何も言い訳にしたくないので。気づいた人もいるかもしれないけど、僕の口からは何も言わない」と口をつぐんだ。３連覇がかかるフリーへ向けて、「１つでも弱い自分を見せたら、きっと大崩れしてしまう。強い気持ちで臨みたい」と意気込んだ。