紀平梨花“圧巻リカバリー”で初V 冷静に連続ジャンプ追加「切り替えがうまくいって」

 「フィギュアスケート・GPファイナル」(8日、バンクーバー)

 女子フリーが行われ、SPでトップだった紀平梨花(16)=関大KFSC=が初出場初優勝を果たした。日本勢としては浅田真央が05年に達成して以来となるGPデビューシーズンでの快挙となった。ポイントとなったのは冒頭のミスからの“リカバリー”。当初予定していた演技構成を大幅に変更して、失った得点を取り戻した。

 冒頭、ヒヤリとするミスがあった。得点源となるはずだった3回転アクセル-3回転トーループで手をついてしまい、「ダウングレードの単独3回転アクセル」となった。このため基礎点は2回転アクセル相当の3・30点。出来栄え点(GOE)は9人中8人が-5をつけ-1・65点。この要素の合計点は1・65点と大きく得点を落とした。

 しかし、直後の3回転アクセルに2回転トーループをつけ、基礎点を8・00点から9・30点にアップ。さらにGOEで2・06点の加点を得た。さらに、3回転ルッツ-2回転トーループは3回転ルッツ-3回転トーループに難度を上げて基礎点を10・10点に、GOEで2・19点を加え12・29点を獲得。冒頭で失った点を可能な限り補った。

 会見で、紀平はこのリカバリーについて自己評価した。「1つ目のアクセルはミスになってしまったんですけど、その後からの自分の切り替えがうまくいって、そこで1つもミスがなく。緊張感もあったと思うんですけど、うまく集中に変えて、しっかり後をうまくジャンプできたので、それが良かったです」と納得できる内容だったことをうかがわせた。

 ノーミスの演技ができるに越したことはないが、演技序盤でミスが出ても冷静に取り返せるのは“強い選手”の条件とも言える。

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