高橋大輔が“勝負の銀盤”に帰ってきた 4年ぶり実戦!SP首位発進「すごく幸せ」

 「フィギュアスケート・近畿選手権」(7日、尼崎スポーツの森)

 男子ショートプログラム(SP)で4年ぶりに現役復帰した高橋大輔(32)=関大KFSC=が復帰初戦ながら77・28点をマークし、首位発進した。大きなミスなく演技を終え、会場からの大歓声を浴びた。フリーは8日に行われる。男子は枠よりエントリー数が少ないため、滑り切ったところで11月の西日本選手権(名古屋)への進出が決まる。

 帰って来た。一度は別れを告げた、勝負の銀盤。「この緊張からの解放感は、やっぱりいいなと思います」。スケートを始めたばかりの少年のように楽しげに、しかし貫禄漂う勝負師の顔ものぞかせながら、高橋は復帰戦をそう振り返った。

 4年ぶりの実戦。白の衣装で登場すると、冒頭のトリプルアクセルを成功させた。スピンで体勢を崩しかけるなど細かいミスはありながら、演技をまとめ首位発進。「めちゃめちゃ緊張しました。こんなに足がフワフワガクガクしたのは、それこそ4年ぶりくらい」。それでも「点数どうこうより、緊張感の中で大きなミスなく終われて良かった」と胸をなで下ろした。

 演技を終えて氷を降りると、そのまま控室へ向かおうとした。長光コーチらから止められ「あっ!」。得点発表を忘れていた。「終わった安心感で、早く戻って着替えたい気持ちが先走って帰ってしまいました」。全てが久々だった。

 8月には左足内転筋を肉離れするなど、調整は順調とは言い難い。それでも「いろんな問題をクリアしながらやっていくことは、自分にとっていい経験ができている」と高橋は言う。今後は西日本選手権を経て年末の全日本選手権(大阪)を目指す。「戦う場から離れてまた戻ってきて、気持ちのところで今までとは違う。すごく幸せ」。前日のジャパンオープンで織田信成さんが好演したことも「やめてくれ、と思いながら」刺激を受けた。

 フリーでは「今できることを出し切れるように」。数々の修羅場をくぐってきた32歳。その心はまた燃えている。

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