日大父母会「指示あったと聞いている」 現役選手も決起、近日中に声明発表

 アメリカンフットボールの定期戦で日大の宮川泰介選手(20)の悪質なタックルにより関学大のQBを負傷させた問題で、日大の内田正人前監督(62)と、井上奨コーチによる反則指示の有無が注目される中、日大アメフット部の父母会が24日、都内で緊急理事会を開いた。会長らが匿名で取材に応じ「子供からは(反則の)指示があったと聞いている」と明かすとともに、近日中に現役選手たちが声明を出す考えであることを明かした。前夜の会見で内田前監督と井上コーチは反則の指示について、改めて否定し、宮川選手の判断と主張した。

 これまで部としてはかん口令を敷かれてきた現役選手たちが、いよいよ決起の声を上げる。この日、選手の代表と連絡を取ったという父母会の会長は「『選手としても声を上げていきたい。でもどうしたらいいか分からない。助けてほしい』と言ってきた。父母会として支援していきたい」と明かし、近日中にも選手側の声明を取りまとめ、発表する考えを明かした。

 反則シーンの動画が、SNSやメディアで広まり、さらに日大側の対応の悪さにより、一気に社会問題となった。春の公式戦はすべて中止となり、自主練習しかできない部員たちにとって、内田前監督、井上コーチの会見は衝撃的だった。取材に応じた現役部員は「この期に及んであり得ない。(つぶせの指示は)明らかにケガをさせる意味。監督にも大学にも失望した」と唇をかみしめ「もうフットボールは続けられない」とつぶやいた。

 父母会会長も「個人的には宮川選手の発言が正しいと思っている。子供からは指示があったと聞いている」と、内田前監督らの指示と認識している。声明は指導陣への“反対声明”となる可能性が高い。

 いまだに見えてこない真相とアメフット部新体制への道筋。同会長は大学に対し「大学として、大人として誠意ある対応をしてもらいたい」と訴えた。何より選手たちが投じる一石が、現状打破への突破口となる。

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