悪質タックル問題解決へ日大除く関東学生1部15大学が第三者委員立ち上げを要請

 6日に行われたアメリカンフットボールの関学大と日大との定期戦(東京・アミノバイタルフィールド)で、関学大の先発出場したクォーターバック(QB)選手が相手守備選手から悪質なタックルを受け、負傷した問題が波紋を広げる中、関東学生アメリカンフットボール連盟の1部リーグに所属する日大を除く15大学が17日、都内で定例の代表者会合を開き、現在の混乱の収束に向けて話し合った。日大は欠席した。

 会合では現在、問題の調査にあたっている関東学連の規律委員会とは別に、第三者委員会による調査を連盟に要請。会合後に取材に応じた東大の森清之ヘッドコーチは「外から見ると、規律委員会はどうしても身内が調査しているように見られてしまう。それはどんな結論が出ても。客観性を担保するためにも、早急な立ち上げをお願いした」。これは悪質なタックルをしてしまい、強烈な批判にさらされている日大のDL選手のためでもあるという。「彼をしっかり守るというのも、第三者委員会を立ち上げる1つの理由。どうしても(規律委員会の)関係者の中だけでは言いたいことが言えない可能性もあるので」と、説明した。

 また、15大学の全会一致でアメリカンフットボールの素晴らしさを伝える“共同宣言”をまとめることも決定した。森ヘッドコーチは「フットボールに対する僕らの気持ち、素晴らしい最高のスポーツであることを内外に示していきたい」と、思いを語った。

 現在の混乱により、部活への勧誘の時期の中、各大学のアメフット部は厳しい立場にあるという。「横浜国立大の方も言っていたけど、今、入部や体験入部してくれる子の中には高校までフットボールをやったことがない子もいる。メディアやSNSであのシーンが流れて、あんなスポーツだと見られて、チームに対しての問い合わせも多い。ご両親からやめなさいと言われた選手もいるし、入部希望もやめている学生もいると思う」と明かし、「あんなプレーは普通ありえない。僕も何十年もやっててもなかったこと。そこはちゃんと言っておきたいし、誤解を説く意味でも取り組みたい」と、熱弁した。

 日大に対しては「これまであんなことはなかったし、今までも戦ってきたけど、僕は日大は反則が少ないチームだと思う。ハードなプレーをするけど、他のチームよりも反則は少ない。今も尊敬しているチームの1つ」とした上で、今回の問題については「だからこそ理解ができない。『なんで?』という思い。その1点に尽きる」と、やりきれない思いを語った。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス