元横綱日馬富士を書類送検 年内にも略式起訴へ

 鳥取市内のラウンジで平幕貴ノ岩(27)=貴乃花=を素手やカラオケのリモコンで殴り、けがを負わせたとして、鳥取県警は11日、傷害容疑で元横綱日馬富士(33)=本名ダワーニャム・ビャンバドルジ、モンゴル出身=を書類送検した。起訴を求める「厳重処分」の意見を付けたとみられる。関係者によると、鳥取地検は年内にも略式起訴する方向で検討に入った。元横綱の弁護士はコメントを出し、貴ノ岩や貴乃花親方に謝罪し、慰謝の措置を話し合うため申し入れを行う意向を明らかにした。

 元横綱日馬富士が書類送検された。鳥取地検は年内にも略式起訴する方向で検討に入った。詰めの捜査を進め、正式な裁判を求める起訴ではなく、罰金を簡裁に求刑する流れになりそうだ。

 略式起訴の場合、通常は簡裁から即日、罰金の略式命令を受けるケースが多い。不起訴処分となった場合は、理由として「嫌疑なし」「嫌疑不十分」などのほか、嫌疑はあるが犯罪後の事情などを考慮して起訴を見送る「起訴猶予」がある。

 書類送検を受けて、元横綱の弁護士は本人に代わり「改めて貴ノ岩関をはじめとする皆さまに心からおわびします」とするコメントを発表。矢田次男、吉野弦太両弁護士の連名で、貴ノ岩や相撲ファン、関係者への謝罪とともに「貴ノ岩関と貴乃花親方に会って謝罪し、慰謝の措置をどうするか話し合いをさせていただきたく、お願いの申し入れを行う」としている。

 示談が成立した場合、地検の処分に影響する可能性もある。地検は、貴ノ岩の処罰感情や負傷程度、引退による社会的制裁などを考慮し、慎重に判断するもようだ。

 また、元横綱の引退会見で貴ノ岩への謝罪がなかったと指摘されたことに対し、弁護士は「極度に緊張した会見の場で、日本語の表現力が及ばなかったにすぎず、何らかの意図があったものではない」と釈明。「警察による事情聴取にも、謝罪の思いを供述した」としている。

 元横綱は引退会見で「弟弟子の礼儀がなっていないときに直し、正し、教えることが先輩の義務。彼を傷つけ、世間を騒がせてしまった」などと語っていた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス