羽生ぶっつけ五輪も…故障後「氷上練習できていません」 日本のエース大ピンチ

 フィギュアスケートのソチ五輪金メダリストで、11月のNHK杯の公式練習中に右足関節外側じん帯を損傷した羽生結弦(23)=ANA=が氷上練習を再開できていないと10日、日本スケート連盟が明らかにした。

 2日前に連絡を取り合った小林芳子強化部長が「だいぶよくなりましたが、まだ痛みがあるため氷上練習はできていません。治療とリハビリを頑張っています」という羽生本人のコメントを伝えた。

 羽生が負傷したのは11月9日。同12日に日本連盟を通じて「10日間の絶対安静。その後、3~4週間で(パフォーマンスが)元に戻る」との談話を出し、完全復帰までは4~5週間とみていた。それが、この日で負傷からほぼ1カ月。拠点のカナダ・トロントで治療とリハビリに専念してきた羽生だが、回復は想定よりかなり遅れていることになる。平昌五輪代表最終選考会となる全日本選手権(21日開幕・東京)出場は絶望的な状況だ。

 全日本を欠場となっても世界ランキング1位などの実績があり、選考基準で羽生の代表入りは確実。今後も羽生サイドと密に連絡を取り合うとした小林氏は「全日本は日本最高峰の大会だし、大切な選考のための大会。出てくれたらうれしい」としつつ、「それ(全日本出場)がその後にどう影響するかも大事。五輪という大きな目標があるので、それを踏まえて(一緒に)考えていきたい」とあくまで五輪に重点を置き、最善策を探る方針だ。

 ただ羽生は10月のロシア杯を最後に試合から離れており、全日本欠場となれば五輪が約4カ月ぶりの実戦となる可能性もある。66年ぶりの連覇を“ぶっつけ本番”で狙うのは大きな賭けだ。

 夢舞台を前に、大きな試練にぶつかった羽生。しかしこれまでも幾多の困難を乗り越えてきた。深く沈む方が高く跳べる。完全復活を信じ、耐えるしかない。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス