横綱鶴竜、大奄美に苦言「稽古をやらないからこうなる」三番稽古で9戦全勝

大奄美(手前)に稽古を付ける鶴竜
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 大相撲の冬巡業は10日、鹿児島市で行われ、横綱鶴竜(32)=井筒=が珍しく怒った。先場所、新入幕した地元出身の大奄美(追手風)を稽古相手に指名。三番稽古で9戦全勝とした後、ぶつかり稽古にも胸を出した。

 全力を出させようと、頭をおさえて、土俵を回らせた。押す力が弱いため何度も土俵に転がし、やり直させた。約10分後、土俵に倒れたまま、動けなくなったため、稽古は強制終了となった。

 “かわいがり”以前の問題で、普段の稽古不足を露呈。稽古後に鶴竜は本人に「稽古をやらないからこうなるんだよ」と説いた。

 自身が若手の頃に比べれば、横綱の稽古を“リタイア”するなど考えられない。「そんなに厳しいことはしていない。それくらいでへばるな、というところ。毎日やんなきゃ。余裕かましている」と普段は温厚な人柄が一変して厳しい口調。

 今巡業は騒動を抱える巡業部長の貴乃花親方が外れ、春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)が部長代理を務めている。稽古には以前より参加させる方針が力士には伝えられ、若手もベテランも積極的に土俵に上がっている。

 「部長が言うからやっているではね。若手なんだからやらないと。見に来ているお客さんもいる。仕事なんだから。やって当たり前」と苦言を続けた。

 自らは右足首痛、腰痛で先場所を全休し、4場所連続休場中。来場所に進退がかかる身ながら、この日ばかりは自身の稽古より若手を心配。「(大奄美のぶつかり稽古は)まだ終わっていない。暖かいところで(続きを)やります」と、今後の巡業先である沖縄で稽古の継続を予告した。

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