宮原5位も「悔しい思いできてよかった」 大一番21日全日本へ闘志

 「フィギュアスケート・GPファイナル」(9日、日本ガイシホール)

 女子でショートプログラム(SP)3位の宮原知子(19)=関大=はフリーで4位となり、合計213・49点で5位だった。SP5位の樋口新葉(16)=東京・日本橋女学館高=はフリー6位にとどまり、合計202・11点で6位。SP2位の15歳、アリーナ・ザギトワ(ロシア)がフリー1位で逆転し、合計223・30点で初出場優勝を成し遂げた。

 降り注ぐ拍手を小さな体いっぱいで受け止める宮原は、意外にも冷静だった。優雅に、大きなミスなく演じきったように見えたが「ジャンプは『あ~ダメだ』って思うのがあった」。本人も自覚するように、演技前半に跳んだ連続を含む4つのジャンプのうち3つが回転不足の判定。「悔しいけどそれが事実」と受け止めた。

 3年連続表彰台は逃したが、左股関節疲労骨折で11カ月戦線から離れていた宮原にとって現状は「計画以上」だ。女王・メドベージェワ(ロシア)がケガで辞退したことにより舞い込んだGPファイナルの舞台。「出られると思っていなかったし、ここまで戻せるとも思っていなかった」という中で、表現力を表す5項目の演技構成点は過去最高71・88点を獲得した。

 公式練習では好調を維持していた分「もっと思いっきりいけばよかったかもしれない」と反省は残るが「ここで悔しい思いをできてよかった」。今は成功も失敗も、全ての経験がいとおしい。

 試合へ向けての調整をすることなく「練習の一環」(浜田コーチ)として出場した今大会。普段行っている筋力トレーニングも継続しているという。全ては全日本選手権のため。GPファイナル出場で平昌五輪代表選考上、有利な立場にいることは変わりないが、古傷の左足にやや張りがあることもあり「しっかり体を休めて、自信を持って戻ってこられるように頑張りたい」。静かな闘志を胸に、女王は返り咲く。

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