「フィギュアスケート・ＧＰファイナル」（９日、日本ガイシホール）

　女子でショートプログラム（ＳＰ）５位の樋口新葉（１６）＝東京・日本橋女学館高＝はフリー６位にとどまり、合計２０２・１１点で６位。

　逆襲を狙ったこん身の“新葉ボンド”は、不発に終わった。フリーの意欲作「００７～スカイフォール～」。主人公ジェームズ・ボンドにふんし、力強く滑りだした樋口だったが、後半の３回転ジャンプが立て続けに２回転になるミスが続き、フリー今季自己ワーストの得点で最下位の６位に終わった。

　「すごく悔しい。緊張して、思うように体が動かなかった」

　シニアのトップ選手がそろった大舞台。経験不足が露呈した。「（重圧は）練習からずっとそういうのはあった。気負っちゃったかなと思う」。午前の練習からジャンプのミスが目立ち、本番でも立て直せなかった。

　上位進出なら平昌五輪切符を大きく手繰り寄せられたが、アピールは決め手を欠いた。ただ、ここまで日本女子をけん引してきた内容を考えれば、有力候補であることに変わりはない。勝負は２１日に開幕する全日本選手権。「今回は残念だけど、そんなこと言ってられない」。失敗は許されない“新葉ボンド”の次なるミッション。ターゲットは外さない。