阿武咲がぶつかり稽古 九州場所へ自身を追い込む

小野川親方(右)の胸を借りぶつかり稽古する阿武咲
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 「大相撲九州場所」(12日初日、福岡国際センター)

 新小結阿武咲(21)=阿武松=が初日まで1週間となった5日、福岡市内の部屋で稽古し、追い込んだ。幕下以下と30番を終え、29勝1敗。休む間もなく小野川親方(元幕内大道)の胸を借りて、ぶつかり稽古を10分超も続けた。

 師匠の阿武松親方(元関脇益荒雄)からは「本場所で勝ち越せんぞ」、「突いていけ」、「全部出せ」と怒声を浴びせられながら、無心でぶち当たっていった。「あと3本」が延々と繰り返され、泥にまみれた。

 「ぶつかり稽古だけは一生懸命やらせている。自分もそうだった。これだけは負けないようにやっていく。ぶつかりが強い人はスタミナがある。体の芯から力が湧いてくる」と愛のムチだった。

 師匠は新小結の87年春場所の序盤、2横綱(千代の富士、双羽黒)、4大関(北天佑、大乃国、朝潮、若嶋津)を撃破し、「益荒雄旋風」を起こした。

 しかし、終盤は5連敗。15日間同じ気持ちで戦うことが難しいことは弟子に常に言い聞かせてきた。「横綱、大関に挑んでいく。その挑む気持ちをぶつける相撲を取らないといけない。負けたくないという気持ちは守りに入るし、勝ってる時も守りに入る。そういう自分の気持ちを伝えたい」と話した。

 平成以降の初土俵では6位の若年となる21歳3カ月での新三役。4横綱が勢ぞろいすることが見込まれる九州場所で師弟が旋風再びを目指す。

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