元大関若嶋津、頭部緊急手術 サウナ帰り自転車で転倒…一時意識不明

 土俵上で審議する二所ノ関親方(中央)ら審判団=9月
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 元大関若嶋津の二所ノ関親方(60)=本名日高六男=が19日午後4時15分ごろ、千葉県船橋市行田2丁目の市道で倒れているのを通行人の女性が見つけた。日本相撲協会の関係者によると、親方は市内の病院で頭部の手術を受け、集中治療室に入った。一時意識を回復し、その後は眠っているような状態という。

 二所ノ関親方は現場近くの二所ノ関部屋での朝稽古後、日課である運動を終え、行きつけのサウナから部屋に帰る途中に自転車で転倒し、頭部を打った。船橋署によると目立った外傷はなく、車道と歩道の間に段差があり、車道側に体の右側を下にして、横向きに倒れていたという。

 発見時には話ができる状態だったが、搬送中に意識不明となり、同5時20分頃から頭部の手術を開始し、同10時過ぎに無事に終了した。現在は集中治療室(ICU)で治療中で、命に別条はないという。夫人で元アイドル歌手だった高田みづえら家族をはじめ、相撲関係者が付き添っている。

 元湊川親方の南忠晃氏が同日深夜、船橋市内の病院で取材に対応。「突然の事故で心配を掛けたが、(二所ノ関親方は)すぐ元気になって皆さんの前で復活したい」と話した。事故は自ら転んだもので、第三者が介在するものではないという。病院に駆け付け、手術の成功を見届けた尾車親方も、「僕の一番大事な大親友なので、早くよくなって協会のためにがんばってほしい」と早期の回復を願った。

 鹿児島県出身の二所ノ関親方は現役時代、若嶋津のしこ名で活躍。1975年春場所で初土俵を踏み、81年初場所で新入幕。83年初場所で大関に昇進した。84年春場所の初優勝を含めて、幕内優勝2回。精かんな顔立ちと俊敏な身のこなしから「南海の黒ひょう」の異名で呼ばれ、人気を集めた。

 87年に現役を引退し、年寄・松ケ根を襲名。幕内松鳳山らを育て、2014年に12代二所ノ関を襲名した。現在は日本相撲協会理事で審判部長も務めている。

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