白井「安心して見てほしい」 内村棄権に動じず 個人総合メダル獲得へ好発進

 「体操・世界選手権」(2日、モントリオール)

 男子予選が行われ、個人総合で白井健三(21)=日体大=が6種目合計85・697点で暫定4位につけた。前回2015年大会2位のマンリケ・ラルドゥエト(キューバ)が86・699点で首位、リオデジャネイロ五輪銀メダルのオレグ・ベルニャエフ(ウクライナ)が5位。3日の最終4班の結果で順位が確定する。上位8人が決勝に進む種目別では白井が床運動と跳馬でトップ、安里圭亮(相好ク)が跳馬で3位、宮地秀享(茗渓ク)が鉄棒で6位、谷川航(順大)が平行棒で10位。亀山耕平(徳洲会)はあん馬で16位だった。

 強い心で演じ切った。ずっと慕い、背中を追い掛けてきた内村がまさかの途中棄権。リズムを崩してもおかしくなかったが、「次代のエース」を目標に掲げる白井は動じない。「僕は世界一(全6種目を)通している自信がある。こんなもんじゃ、ぶれない」。予選で有力選手がほぼ出そろった3班までを終え、6種目合計で4位。メダル獲得へ好発進を決めた。

 オールラウンダーへの進化を見せつけた。跳馬は「シライ/キム・ヒフン(伸身ユルチェンコ3回ひねり)」の着地をぴたりと止めて15・233点、床運動はH難度の「シライ3(伸身リ・ジョンソン)」を含む圧巻の演技構成で15・766点をマークし、得意種目でライバルを圧倒した。平行棒では内村を上回る14・666点。初めて代表の座をつかんだ個人総合で磨き上げた総合力を示した。

 4種目目の鉄棒。途中棄権の覚悟を固めた内村に肩をポンとたたかれた。「言葉なきメッセージ。全てをあれで伝えてくれた。航平さんには安心して上から見ていてほしい」。思いはしっかりと受け止めた。先輩のためにも必ず、表彰台で笑う。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス