宇良“猛牛高安”に吹っ飛んだ 首投げで4敗目も万雷の拍手
「大相撲名古屋場所・10日目」(18日、愛知県体育館)
万雷の拍手は技も力も出し切った宇良への称賛だった。高安の大砲のような突きをこらえ、何度も飛び込んでいった。左が入り、まわしをつかんだが、びくともしない。
再び距離を取り、突っ込んでも突き一発で俵まで吹っ飛ばされた。のっしのっしと近づく“猛牛”を恐れない。途中で自ら後退し、俵に足をかけてから助走をつけてぶつかる動きも披露。ついに相手の右足に手がかかったものの、最後は首投げを食らい土俵を1回転半横転した。
ゼー、ゼーと息を吐きながら支度部屋に戻り「僕より強い大関にあれだけ見られたら。思い切りぶつかろうと思った。(相手の圧力は)いや何も」と声を絞り出した。
8日目に白鵬に善戦し、前日は横綱日馬富士から初金星。連日の上位戦で間違いなく一番土俵を沸かせている。八角理事長(元横綱北勝海)も「何10年も相撲を見ているが、大胆というか度胸がある」と絶賛した。
取組後、右足を引きずって医務室へ入った。「場所中なんで」と多くは語らなかったが、あと5日踏ん張るのみ。11日目、大関豪栄道と『大阪・寝屋川市出身対決』にも注目だ。