東京五輪期待の星・秋彩が難コース攻略し3位も「悔しい」

 リード日本選手権で表彰台に上った(左から)2位の大田、優勝の野口、3位の森
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 「スポーツクライミング・日本選手権リード」(5日、加須市民体育館)

 男女決勝が行われ、女子は中学1年の森秋彩(あい、13)=茨城県連盟=がトップタイの高さまで到達したが、準決勝の成績順で3位となり、予選、準決勝と1位通過のエース・野口啓代(27)=茨城県連盟=が2年連続6度目の優勝を果たした。ボルダリングのジャパンカップ覇者の伊藤ふたば(14)=岩手県協会=は4位。男子は中野稔(33)=広島県連盟=が優勝した。

 難コースをスルスル登る13歳の手が最後のホールドに伸びたとき、会場の盛り上がりは最高潮に達した。「手はかかったけど、ゴールが決まっていたら1位だったので悔しい」。あと数センチで落下した森は、表彰台のうれしさよりも悔しさをにじませ、「怖がってしまった。余力はあったので思い切りいけばよかった」と唇をかんだ。

 持久力が試されるリードでありながら、飛びつかなければいけない難所もあり完登者はゼロ。手足の長い野口ですら最後のホールドには手が届かなかったが「大人よりも乳酸がたまりにくいので勝負できる」と、重力を忘れさせる身長152センチの新星が大健闘した。

 実は「キツいので好きじゃない」という種目だが、「体が小さくても世界一を狙えるのはリード」と冷静に分析する戦略家。さらに、スクワットや懸垂で筋力アップにも着手している。東京五輪期待の逸材は「出るからには金メダルを狙いたい」と、表彰台も一番高い場所しか眼中になさそうだ。

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