伊藤有希が1週間で3勝の快進撃「楽しみながら飛べている」

 「ノルディックスキー・ジャンプ女子W杯」(21日、クラレ蔵王シャンツェ)

 個人総合2位につける伊藤有希(22)=土屋ホーム=が1本目で100メートルを飛び、首位に立つと、2本目も94・5メートルでまとめ、合計227・0点で前日に続きW杯2連勝、通算3勝目を挙げた。通算50勝目に王手を懸けている個人総合トップの高梨沙羅(20)=クラレ=は1本目99・5メートル、2本目94・5メートルで226・2点の2位。わずか0・8点差で敗れ、4試合ぶりの優勝はならなかった。

 伊藤は1本目でK点を大きく越える100メートルを飛び首位に立つと、最終ジャンパーとして重圧の掛かった2本目も94・5メートルでしっかりとまとめきり、高梨の追い上げを振り切った。蔵王大会は2連勝。W杯77試合目で初優勝を飾った14日の札幌大会から、わずか1週間で3勝を挙げる快進撃に「かなり運に恵まれてますけど」と謙遜しつつ「今は次のジャンプをどう飛ぶか、どういう風にできるか、楽しみながら飛べるようになってきた」と、充実感を漂わせた。

 日本開催の4連戦で3勝と2位が1回。すべて高梨を上回った。日本代表の斉藤智治ジャンプ部長も「札幌で勝ったのがすごく自信になっている。タイミングが遅れることもなくなってきた。(高梨と)2枚看板。チームとしてもすごく大きい」と、目を細めた。

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