錦織、一転2時間6分でストレー倒 死の組突破へ体力温存成功

 「テニス・全豪オープン」(18日、メルボルン)

 男子シングルス2回戦で第5シードの錦織圭(27)=日清食品=が世界ランキング72位のジェレミー・シャルディー(フランス)をストレートで退け、7年連続で3回戦に進出した。2時間6分で試合を終わらせ、“死のブロック”突破へ体力温存に成功した。3回戦では予選通過者の世界121位ルカシュ・ラツコ(スロバキア)と対戦する。

 「調子の波が激しかった」と絶好調ではなかった。錦織は第2セット以降、サービスゲームを3度も破られたが、冷静さを失わずに「特に集中した」と直後に全てブレークバック。第1セットを先取した流れを手放さなかった。

 荒々しい強打のあるシャルディーに対し「ミスも多い。チャンスはかなり来るのは想像していた」と要所でギアを上げた。相手を「一番の武器はフォアハンド」と分析し、一定の場所から強く打ち込ませないことを徹底。「なるべくリズムを崩したり、ボールを散らしたりすることを意識した」と球種やコースを細かく変えて対応した。

 思惑通りにストレート勝ちを収め、「集中してプレーできた」と胸を張る。球を深く返して主導権を握らせず、シャルディーを「ケイは敏しょう性が高い。ベースライン周辺での動きが素晴らしく、打った球がすぐ返ってくる」とうならせた。

 フルセットを戦った1回戦に比べ、約1時間半も短い2時間6分で終わらせた。次の3回戦を突破すれば、4回戦では四大大会男子最多17勝で元世界1位のロジャー・フェデラー(スイス)か第10シードのトマーシュ・ベルディハ(チェコ)と対戦。さらに準々決勝では第1シードのアンディ・マリー(英国)と顔を合わせる可能性が高い。

 厳しいゾーンを勝ち抜くには、体力消耗をいかに抑えるかがカギを握る。1回戦での疲労について「ゼロではないが、なるべく回復に努めた。そこまで疲れはない」と話す。この日の“省エネ”ゲームには、「いい試合ができた」と満足顔だ。

 A・マリーと世界2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)の「2強」に対し、「割って入りたい」と四大大会初の頂点へ気概を見せる日本のエースは、上昇気流に乗りそうな気配が漂ってきた。

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