白鵬痛恨…まさかの金星配給 29戦ぶり初顔相手に敗れる
「大相撲初場所・8日目」(15日、両国国技館)
大関稀勢の里が初日から無傷の8連勝に伸ばし単独トップに立った。全勝で並んでいた横綱白鵬は平幕荒鷲に寄り切られ痛恨の初黒星。初顔相手の連勝は28で止まった。
まさかの金星配給だった。白鵬は立ち合いで荒鷲に左上手を許し、右に回り込んだが、時既に遅し。残り腰もなく、あっさりと寄り切られた。稀勢の里に単独首位を許す痛恨の1敗。土俵下で館内に舞う座布団をぼう然と眺めた。
ショックの大きさを物語るように支度部屋では言葉少なだった。「まあ、見ての通りだね」。順当に勝っていれば、初顔相手に29連勝となり、歴代1位の朝青龍の34連勝に次ぐ、歴代単独2位になるはずだった。また、8連勝ならば、ストレート給金直しとなり、昨年夏場所以来通算42回目を数えることになっていたが、土俵には予想できない魔物がすんでいた。
朝稽古では橋本聖子参院議員(52)の激励を受け「橋本さんは(夏冬合わせ)五輪最多出場ですから」と刺激を受け、昨年夏場所以来4場所ぶり38回目の優勝へ闘志をかき立てたばかりだったが、その矢先の落とし穴。「こういうこともある」。自分自身に言い聞かせるように話した言葉に悔しさがにじんだ。