元スノボ選手・成田童夢“16歳で1200万円”からの転落明かす

 元スノーボード選手のタレント・成田童夢が12日放送の「しくじり先生 俺みたいになるな!!3時間SP」(テレビ朝日系)に出演し、ビッグマウスをたたきながら06年トリノ五輪で予選落ちに終わり、日本中からバッシングを受けた際のことや、競技生活を振り返り、近況を明かした。

 「自分のことに精いっぱいで周囲が全く見えていなかった」という“しくじり人生”を振り返った成田。スノーボードコーチの父・成田隆史氏のスパルタ教育で腕を上げ、02年にW杯初優勝を果たすなどキャリアを積み上げた結果、16歳の時の収入は「推定1200万円」。しかし、練習中のけがを機に、歯車が狂い始める。

 父親につぶされる、と思い込んだことから書き置きを残して家を出た成田。このことがきっかけで妹のメロも姓を母方の今井に変え、実質、一家離散状態に陥った。さらに06年トリノ五輪で代表になれたは良いが、もともとアニメ好きで、将来的に声優になろうと思い描いていたことから五輪で目立とうと考え「恥ずかしビッグマウス&おふざけパフォーマンス」(成田)を連発。国民に不信感を抱かせてしまった。

 そして、肝心の本番。世間に知れ渡ったビッグマウスぶりとは裏腹に「緊張で震えが止まらない」(成田)状態だった。良い演技はできず結果は予選落ち。帰国すると、国民やメディアからのバッシングが待っていた。

 さらに追い打ちとなったのが復帰戦での負傷だった。肺挫傷という大けがを負った成田の心は「大会をボイコットすることもあった」ほどすさみ、スノーボードに触れるのも嫌になってしまう。この後、友人にお金を持ち逃げされる事件も起き、極度の人間不信に陥ってしまったという。

 その後、今の妻となる女性と出会い、「あなたが本当にしたいことは何なの?」と声をかけられたことで自分を見つめ直した成田は、声優学校に通いアニメ関連の仕事を志した。当然、すぐには仕事など得られず「死ぬほど努力してお金がもらえる。ああ世間知らずだったなと」いう当たり前のことが骨身にしみたと振り返った。

 現在は「自分なりにスノーボード界への恩返しをしたい」、「サブカルチャーとスポーツをつなぎ合わせることができるんじゃないか」と自身のキャリアと好みを合わせた活動を志している。最後のメッセージとして、「僕が言いたいのは父親がいたから、きょうだいがいたから一緒に頑張れる。そのことを一時期は本当に忘れていたんじゃないかなとあらためて思います。だからこそ、見ている方々に言いたいのは家族の絆をもう一度見直して、意見が対立することはもちろんあると思いますけど、ぶつかっていきましょう。親は絶対に、子を見放さないと僕は確信しております」と周囲と家族への感謝の言葉を絞り出し“授業”を締めくくった。

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