IOCバッハ会長 東日本大震災被災地での実施提案「福島で侍開幕戦を」

 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(62)は19日、安倍晋三首相と官邸で会談し、20年東京五輪の複数種目を東日本大震災の被災地で実施する構想を提案した。大会組織委員会が福島市での開催を検討している追加種目の野球・ソフトボールについて「それも選択肢の一つ」と述べた。野球は横浜スタジアムを主会場とする方針が固まっているが、福島県内で日本戦1試合を行う案があり、福島市の県営あづま球場での開催を軸に検討が進んでいる。

 バッハ会長は野球・ソフトボールを東日本大震災の被災地で実施することについて「日本で非常に人気があることを考えれば選択肢の一つ。五輪に復帰する野球で、日本の初戦を被災地で実施することを想像してみてほしい。パワフルなメッセージを発信できると考えている。ただ、あくまで選択肢の一つであり、唯一の選択肢ではない」と述べた。

 意義についても言及した。「まずはIOCとして、大変つらい思いをされた被災地の方々に連帯の気持ちを示し、希望をもたらしたい。被災地で競技を実施することによってその地域の再建、再興に寄与できる。日本にとっても、五輪は復興した姿を世界に示す素晴らしい機会になる」と語った。

 五輪会場は最終的にIOCの承認を得なければならない。組織委はサッカーの1次リーグの一部も、ひとめぼれスタジアム宮城(宮城県利府町)で開催する計画。野球とソフトボールは福島県で日本戦1試合ずつを実施する方向で調整しており、県営あづま球場を軸に検討している。

 バッハ会長は「首相がこのアイデアを歓迎すると言ってくれて非常にうれしい。復興はこれだけ進んだと世界に示すことができると考えた」と語った。

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