競歩で銅の荒井「街で声かけてもらえるようになった」

 「全日本実業団陸上・第2日」(24日・ヤンマースタジアム長居)

 リオデジャネイロ五輪入賞者への表彰式が行われた。男子50キロ競歩で順位の判定が二転三転する騒動の末、銅メダルを獲得した荒井広宙(28)=自衛隊=も他の入賞者とともに出席。競歩界初のメダリストは「競歩を一般の方に知ってもらえた。街で声をかけてもらえるようになった」と、認知度が上がったことを喜んだ。

 メダルだけではなく、その後に明らかになったスポーツマンシップも世間の心をつかんだようだ。荒井は「カナダの選手との関係を知っている人からいい五輪だったと声をかけてもらう」と言う。

 リオ五輪では、エバン・ダンフィー(カナダ)とレース終盤に接触。ダンフィーはよろけてそこから失速し、荒井が逆転した。しかし、カナダ側の抗議で一度は荒井が失格に。それを受けて日本側も抗議し、これが認められてメダルが確定。ダンフィーは4位となった。

 その後、ダンフィーは自身のツイッターに荒井とのツーショット写真を投稿。閉会式で互いの国旗を掲げて笑顔を見せる写真が話題となった。また、帰国会見でも荒井は、レース後のドーピングルームで一緒になったダンフィーから「ごめんね。抗議は僕のコントロールできる状況じゃない」と謝罪され、「うれしくてハグしてしまった」と明かしていた。

 この日は1万メートル競歩に招待されていたが、五輪後で準備期間が足りずに欠場した。五輪後初戦は、2月の日本選手権20キロ競歩(神戸)となる。新たな目標を問われ「日本人選手も競歩でメダルを獲れると改めて証明できた。4年後はさらにいい色を目指す」と力強く誓っていた。

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