NEC降格免れる ラグビー入れ替え戦
「ラグビー・トップリーグ入れ替え戦、NEC17-3三菱重工相模原」(30日、埼玉県熊谷ラグビー場)
NEC(TL15位)は三菱重工相模原を退けて降格を逃れた。
3-3で迎えた後半8分、NECのTL残留を決める勝ち越しトライを挙げたのは、ナンバー8土佐誠(29)だった。
「シンプルに前に出るプレーを徹底したのが良かったかな」
関東学院大では1年からレギュラーで活躍し、日本代表主将を務めた箕内拓郎(現NTTドコモFWコーチ)の後継者と期待された土佐だが、昨季は出場ゼロだった。
「実は病気だったんです。脳が腫れて、一時は脳腫瘍と言われ、死ぬかと思いました」
複数の病院で診察を受け、病名はてんかんと判明した。
「迷ったけど『手術すればラグビーできるよ』と言われたし、同じ病気で苦しんでいる人に勇気を与えられたらと思って」
2013年に開頭手術を受け、今も頭に大きな傷が残る。体重も一時は90キロまで減ったが、今はベストの110キロに戻り、頑健なプレースタイルも戻った。「前例がないので手術前は不安でしたが、今は平気。病気をしてもラグビーで復活できることを見せていきたい」と笑った。(大友信彦)