五郎丸今季初トライ!MOMも集客不満

 「ラグビー・トップリーグ、ヤマハ発動機39-19NEC」(28日、エコパスタジアム)

 4試合が行われ、B組で、昨季2位のヤマハ発動機がNECを39-19で下し、開幕3連勝とした。日本代表のFB五郎丸歩(29)が今季初トライ。キックも7本中6本を成功、計19得点をたたき出した。19年のW杯でも試合会場となる静岡県袋井市のエコパスタジアムには今季リーグ最多の1万3051人が集結したが、五郎丸は「やり方によってもっと集まる」と不満を隠さなかった。

 1人をはねのけ、さらに2人につかまれながら止まらない。0-5の前半15分、ゴール前20メートルから五郎丸の豪快な突進。最後は手をめいっぱい伸ばし、ボールをたたきつけた。

 映像判定でギリギリ、ゴールライン上に届いたことが確認された。W杯イングランド大会で世紀の勝利を挙げた南アフリカ戦のトライが最優秀候補にもなった五郎丸。感動を思い起こさせるヒーローの同点トライに観衆は拍手喝采だ。

 “拝みポーズ”からゴールも成功させ、勝ち越し。前半はPG2本も鮮やかに決め、後半も4本中3本を成功。計19得点を1人で挙げ「マン・オブ・ザ・マッチ」に選ばれた。「しっかりと自分の仕事ができた。(キックは)次はパーフェクトで」と声援に応えた。

 19年W杯会場となるエコパスタジアムではこの日が初めてのトップリーグの試合だった。今季リーグ最多の1万3051人が詰めかけた。だが、5万人収容の会場だけに、空席が目立った。五郎丸は「(国際統括団体の)ワールドラグビーの関係者も見ている。集客は全然できていない」とハッキリ不満を口にした。

 この日、売れた当日券はわずか600枚。開幕戦での日本協会の不手際が影響していることを示唆。「まだチケットはいっぱいある」と、売り切れてなどないことを訴えた。

 W杯を招致しておいて客席がガラガラでは世界に恥をさらす。「海外の選手をしっかりとおもてなしできるようにしないと」。日本ラグビーのけん引者は、チームの3連勝にも危機感を募らせた。

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