女子アイスホッケーに数億規模の支援

 日本勢の2014年ソチ五輪代表第1号となったアイスホッケー女子日本代表が12日、最終予選が開催されていたスロバキア・ポプラトから成田空港に帰国した。オフィシャルスポンサーの美容整形外科「高須クリニック」の高須克弥院長(68)は、五輪に向けて1億円の援助を申し出るなど、“氷上のなでしこ”たちを取り巻く環境は一変の様相。金メダルを目標に掲げ、本家の女子サッカーのなでしこジャパンに続けとばかりに一大ブームを巻き起こすか。

 夢の五輪金メダルに向け、ビッグプロジェクトが始動する。空港で選手たちを笑顔で出迎えた日本アイスホッケー連盟の奥住恒二会長(71)は「高須が1億円出すって言ってるし、こうなれば全面バックアップで強化していく。出るからには当然、金メダルを目指す」と力強く宣言した。

 オフィシャルスポンサーを務める「高須クリニック」の高須院長は、アイスホッケーの元選手で、奥住会長の昭和大コーチ時代の教え子。その縁もあって、昨年1月から支援を受けている。この日、現地観戦から帰国した高須氏も乗り気だ。「女子は行けるだろうと思っていたけど、僕にとっては万馬券が当たったようなもの。許される限り、いろいろ支援したい」と約束した。

 五輪決定を受けて、すでにある生命保険会社から問い合わせがあるなど、さらなるスポンサー増は確実。JOCなどからの補助金なども含め、ソチ五輪に向け、数億円規模の強化体制を敷けることになりそうだ。

 昨年は国内合宿が月に1度、海外合宿はわずか1回だった。国際経験が極めて乏しい選手たちに、海外武者修行で経験を積ませることが必須。費用は1週間で1千万円と高額だが、奥住会長は「外国人とやるのが一番力がつく。強化にはやりたいことを全部出せといってある。可能な限りやる」と、鼻息荒く話した。

 また、これまでスティック(1本2万円)やスケート靴(3~7万円)、防具(各部1万円)など、1人十数万円の用具はすべて自前。海外遠征の際も1人5万円の自己負担があったが、そういった金銭面の負担もすべて解消されそうだ。

 これまでほとんどの選手は、アルバイトで生計を立てながら、競技を続けてきた。最年長の久保は「アイスホッケーに1日集中できる環境が欲しい。(支援は)期待はだいぶ大きい。お願いします!」と訴えた。金メダル獲得なら、なでしこジャパン並みのブームが巻き起こることは必至。“氷上のなでしこ”たちの、シンデレラストーリーが今、始まる。

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