ケタハゼ釣り

 【お魚いただきます・時田眞吉】〈千葉県・利根川(銚子市・桜井町公園)〉

 初夏、まだ5~6センチの稚魚を「デキハゼ」と呼ぶ。そして9月ごろ、ちょうどお彼岸のころに釣れる10センチ前後の若魚を「彼岸ハゼ」、その後、晩秋~冬にかけて冬の寒さから身を守るため、そして冬から春の産卵のため、深場に移動する親魚を「ケタハゼ」や「落ちハゼ」と呼ぶ。このころの体長は20センチ前後と、刺し身でも食べることができる。独特の甘さと風味は、釣り人しか味わえない極上の一品だ。

 そんなケタハゼ釣りが楽しめるのが、関東最大の大河・利根川。坂東太郎の呼び名でも親しまれている。その下流部は、その昔「尺ハゼの里」と言われ、30センチに近い大型ハゼの宝庫として知られた所。近ごろではめっきり尺サイズにはお目にかかれなくなったものの、20センチ級のケタハゼを狙うことはできる。 釣り場となるのは、利根川河口から2キロばかり上流、銚子市の豊里付近にある桜井町公園前に広がる護岸。河川敷に車を乗り入れることも可能で、公衆トイレや芝生の広場などもあり、利根川での人気ハゼ釣り場のひとつ。

 

 1匹で2切れ!刺し身は美味

 20センチ前後のケタハゼを釣る場合、普通は深みを狙った投げ釣りで勝負する。が、ここではもう一つ、驚きの釣法でハゼを仕留めることができるのだ。それが、護岸に入れられたブロックの穴釣り。

 どういうワケか、大型のハゼがブロックの隙間に潜んでいて、サオ下を探って釣ることも可能なのだ。釣り方も簡単。サオ先から少しラインを出して仕掛けを穴の中に落とし込むだけ。チョコチョコと仕掛けを動かすよりも、ジッと待っていたほうがアタリが多いようだ。

 タックルはチョイ投げ、穴釣り兼用としてライトなシーバスロットやボートロッドにスピニングリールでOK。仕掛けだが、3~5号の中通しオモリの1本バリで、エサはアオイソメをハリよりも大きく付けてアピールしたい。

 さて、釣れたケタハゼは、頭を落として、三枚におろす。左右の身の腹側の小骨をそぎ落として完成。1匹で2切れのお刺し身となる。1人前10切れほどと考えると、家族の人数×5匹のハゼを仕留めるように努力したい。透き通ったハゼの身は、淡泊でありながら脂の乗った、なんともいえないおいしさだ。

 問い合わせ プロショップ・ケイズTEL0479・64・1707

釣り情報最新ニュース

もっとみる

    ランキング

    主要ニュース

    リアルタイムランキング

    写真

    話題の写真ランキング

    注目トピックス