巨人・今村から1点も奪えず広島大敗 安仁屋氏「敵ながらアッパレな完封勝利だった」

 4回、5点目を失い、途中降板する野村。左はマウンドへ向かう中田(撮影・立川洋一郎)
 巨人打線を相手に力投する先発の野村(撮影・立川洋一郎)
 完封勝利を挙げ大城(左)と喜ぶ今村(撮影・立川洋一郎)
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 「広島0-9巨人」(11日、マツダスタジアム)

 広島は大敗を喫し、カード3連勝を逃した。デビューからの連続先発登板が日本記録の「188」となった野村は四回途中5失点でKO。打線も巨人・今村に完封された。カープOB会長で、デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏(76)は今村の投球を「敵ながらアッパレな完封勝利だった」とたたえた。

  ◇  ◇

 野村はらしくない投球だった。ストライクとボールがはっきりしていたし、直球でストライクを取れなかったので変化球も生きてこなかった。初回の岡本和の2ランは外を狙った直球がシュート回転して高めに甘く入ったところを打たれた。左打者には外のスライダーを逆方向に狙い打ちされていた。

 デビューからの連続先発が日本記録となったマウンド。チームもカード3連勝が懸かっていたし、自身も前回の登板では四回で降板しており、少しでも長いイニングを投げたいという気持ちも強かったと思う。いろんなものがプレッシャーとなり、らしさを欠いた投球につながったんじゃないかな。

 打線は巨人・今村の術中にはまった。直球に球威があったし、カーブ、フォークなど変化球のキレも良く、的を絞り切れなかった。五回には3安打で2死満塁のチャンスを作ったが、西川は初球のボール球に手を出して右翼フライ。あそこで1点も取れなかったことが、さらに今村を勢いづかせてしまった。敵ながらアッパレな完封勝利だった。

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