丸チューブ“特訓”で復活だ!

 「広島秋季練習」(16日、マツダスタジアム)

 広島・丸佳浩外野手(26)が16日、マツダスタジアムでの秋季練習で“チューブ特打”を敢行した。今季の打撃不振の要因となったフォームの課題を修正するためで、石井琢朗守備走塁コーチ(45)の発案を取り入れた。打棒再生を誓う秋。大粒の汗が、来季への肥やしとなる。

 グラウンドを独占した。全体練習後に丸が直訴したのだ。チームでただ1人、特打を敢行した。左膝の上に巻かれたゴムチューブを、石井守備走塁コーチに本塁方向に引っ張られながら、迎打撃コーチ補佐が投じる球を打ち続けた。

 チューブが外された後も一心不乱に打ち続けた。合計で約35分間。打棒復活へかける思いが伝わるように、大粒の汗が流れた。

 今季成績は打率・249、19本塁打、63打点。本塁打、打点は昨年並みも打率・310からは大きく後退。チームが4位に低迷する一因になった。

 打撃不振の原因は明らかだった。スイング時、右足を踏み出した際に左足のかかとに重心が乗ってしまい、腰が回りにくくバットの出が悪くなった。「結局はそこ(左足)が一番。今年は投手に入って(向かって)いけなかった。今は変えるというよりは試していく段階。このままいくかもしれない。元に戻すかもしれない」と話した。

 なじみが薄いチューブを用いた“特訓”。迎コーチ補佐は「体重移動を意識するため。打撃の基本がセンター返しなのと一緒。投手に入っていくことが狙い」と説明した。

 発案したのは石井コーチだった。「かかと重心だと踏み込めない。彼自身もそれが分かっていた」。現役時代に2342安打を誇る名打者は今季、三塁コーチスボックスから丸の打撃を見続けた。左足の課題を克服するため「内転筋(太もも内側の筋肉)を締める、絞る意識を持たせたかった」と考えた。

 今季限りで退団した新井打撃コーチとつくりあげたフォームが、今後も丸の土台であり続けることは変わらない。しかし、シーズン中に修正しきれなかった課題を残したままでは前に進めない。全試合終了時に「今までのシーズンと比べ充実感がない。ふがいなかった」と自責の念に駆られた男だ。緒方監督から強化指定選手に指名された今秋、己に厳しく打棒再生への道を探っていく。

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