一岡プロ初星!古巣巨人に恩返し

 「広島3-0巨人」(27日、マツダ)

 広島・一岡竜司投手(23)が、古巣巨人からプロ初勝利を挙げた。0‐0の延長十一回から3番手として登板し、3人斬り。その裏のサヨナラ劇を呼び込んだ。巨人にFA移籍した、大竹の人的補償として今季から加入。古巣相手に挙げた記念星を大きな自信に変え、首位を走る野村鯉の勝利の方程式を担う。

 拍手喝采を浴び、一岡の表情が崩れた。古巣から初勝利を手にし、初めて上がった本拠地でのお立ち台。「カープに来て、ちかっぱ良かったっちゃけど(超うれしい)」。故郷の博多弁で声を張り上げる。心からの、とびっきりの笑顔だ。

 0‐0の延長十一回。前田、ミコライオから無失点リレーのバトンを受け継いだ。松本哲を三ゴロに打ち取ると、4番アンダーソンは高めのつり球で中飛。続く村田も直球で三ゴロに打ち取った。

 三者凡退で任務完了。「自分の役割をやろうと思っただけ」。その裏サヨナラ劇を呼び込みプロ初勝利だ。

 巨人へFA移籍した大竹の人的補償として今季から加入した右腕。誰よりも早くグラウンドで体を動かし、体重維持に努めるのが巨人時代からの日課だ。

 本拠地でナイターの日は、全体練習開始の約4時間前、午前10時にグラウンドへ。約30分間走ると室内へ移動。ストレッチやウエートトレで汗を流す。「太りやすい体質。食べる量は減らしたくないので体を動かすんです」

 苦い経験がある。巨人での2年目だ。4月30日に1軍に昇格したが、ナイター後に食事をとる生活でベスト体重の81キロから86キロになった。「体が重い感じ」。球にキレがなくなり精彩を欠いた。

 食事量を減らす選択肢はなかった。豊田2軍投手コーチから「食べないと体は動かない」と助言されたからだ。体重維持のために、自主的に体を動かすことを決めた。

 ビジターでも、それは変わらない。自らジムを見つけバイクトレーニングなどを行う。

 古巣へ“恩返し”し手にしたプロ初勝利。「巨人には特別な思いがある。これからも1試合1試合死ぬ気で投げたい」と意気込んだ。13試合に登板し計13回を投げ4安打1失点(自責0)、防御率0・00を誇る。その右腕で、23年ぶりの優勝を目指す野村鯉を、さらに加速させる。

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