「ヤクルト4‐1広島」(5日、神宮)
チームの危機を救ってきたゴールデンルーキーにも、悪い流れは止められなかった。広島のドラフト1位・野村祐輔投手(22)=明大=が、プロとして初めて登った神宮のマウンドで、自己ワーストの8安打3失点で2敗目を喫した。鯉のぼりがはためくこどもの日に、鯉軍団は完敗で3連敗。借金は今季最多の5となった。
慣れ親しんだマウンドの上で、野村はしきりに首をひねった。自慢の制球が乱れ、カウントを悪くして痛打を浴びた。「調子は悪くなかったけど、変化球は少し高かった」と、悔しさを押し殺して淡々と話した。
ヤクルトに対しては過去2戦、14回を3安打1失点とほぼ完ぺき。だがこの日は、「対策をされていたと思う」と、五回まで毎回安打を打たれ、三回にはミレッジの左翼への飛球をニックが緩慢な動きで二塁打にする不運な一打から先制を許すとその後も流れを引き寄せられず、五、六回と連続失点。6回を投げ奪三振は0。8安打、3失点とも自己ワーストの内容に「こういう試合もある。勉強ですね」と、プロの壁を痛感していた。
明大での4年間、野村にとって神宮は“庭”だった。「ここで成長できたから、プロの世界に入れたと思う」と、感謝の思いがこもったマウンド。だからこそ、プロとしてさらに進化した姿を見せたかった。
神宮への“凱旋”と同時に、連敗ストッパーとしての期待もかけられていた。先発6試合中、この日を含め5試合が連敗中での登板。プロ初登板となった4月1日の中日戦(ナゴヤドーム)では引き分けに持ち込んで次戦からの6連勝につなげ、前回のヤクルト戦でも連敗を3で止めていた。
だがこの日は、プロ初のナイター登板で、間隔も初の中5日。「影響はあまりなかったと思う」としつつも、厳しい条件がそろっていた。「こういうときにしっかり投げないといけないのに、力が発揮できず歯がゆい」。抑えていた悔しさがはっきり表情に浮かんだ。
大学時代は胸を張って引き上げてきた神宮の道を、視線を落としながら歩いた。それでもスタンドからは「よくやった!!」、「次も頼むぞ!!」と声援が飛んだ。最後にもう一度マウンドをちらりと見ながら「大学のときとは違いますからね…。もっといい投球ができればよかったですけど」とポツリ。久々に浴びたプロの洗礼も糧とし、野村はさらに高いステージを目指す。
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