広島・大島崇行投手(25)が11日、フリー打撃に登板した。栗原健太内野手(27)、梵英心内野手(28)の主力2人を相手に万全の投球を見せた。直球に変化球を交えながら、栗原に24球でヒット性1本、梵には23球でヒット性1本に抑え込んだ。左腕不足のチームに、救世主誕生を予感させる内容だった。
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主砲が首をかしげる。伸びのある速球、そしてタイミングを外すカーブ。大島が栗原に対して果敢に挑んだ。ボールを前に飛ばせない。フルスイングした打球は詰まって打撃ケージに当たる。そんな姿を見て、左腕は球のキレを実感した。
栗原に投げたのは24球。安打性の当たりは、1本だけだった。8日にもフリー打撃で対戦。左翼へライナー性のサク越え弾を浴びたが、今回は見事な投球だった。「自信になります。ファウルを打たせることが多かった。そこがよかった。この段階では順調にきています」。主砲相手に最高の投球をしたことで笑みが絶えない。
栗原に「球に押されていた。以前に比べて球威があった。いいボールを投げていた」と言わしめるほどの内容だった。最初に対戦した梵にも、23球中でヒット性は1本のみに抑えた。
途中で制球を乱してボール球が続くこともあったが、修正する器用さを見せた。大島は「直球にカーブを交ぜた。カーブはうまい具合に抜けてくれましたね」と笑顔で振り返った。
05年後半には2勝を挙げた。ブラウン監督就任1年目の06年には、開幕ローテに入るほどの成長株だった。しかし、そこから3年間、1軍での勝利はない。
今季は、下半身の動きを意識したフォームをテーマにしている。そして球のキレが見た目以上に増していることが、この日の投球で証明された。視察した広島OBの大野豊氏(現野球評論家)は「下半身の使い方がいい。フォームが安定している」と絶賛した。
現時点では篠田、斉藤、青木高、コズロースキーらが左腕の開幕1軍候補だ。今後、実戦の結果次第では競争の輪に入ってくる可能性は十分にある。小林投手コーチは「今は先発でも中継ぎでもいけるところにある」と高い評価を与えた。昨年は中継ぎを中心に左腕不足に悩まされた。大島が“救世主”になる可能性は十分にある。






