父は元ロッテのミスターサブマリン 海城・渡辺Jr.が僅差で涙「次は東大で野球」

 「高校野球東東京大会・2回戦、城北9-8海城」(11日、神宮球場)

 東東京大会で、毎年多くの東大合格者を出す超進学校の海城のエースとして渡辺向輝投手(3年)が2回戦・城北戦に登板した。父が元ロッテの“ミスターサブマリン”渡辺俊介氏(現日本製鉄かずさマジック監督)の右腕は6回8安打7失点で降板。試合も8-9と惜敗し、最後の夏を終えた。今後は東大野球部の一員として神宮でプレーすることを目指す。

 手に汗を握る熱戦だった。持ち前の打たせて取る投球で粘り強く城北打戦と対峙(たいじ)した渡辺だが、127球を投げ力尽きた。「最初は集中感がありましたが、徐々に球が浮いて焦りが出てきてた」。チームはその後1点差で惜敗。高校最後の夏が終わった。

 神宮のマウンド上では堂に入ったサイドスローも、実は急造で本来は上手投げ。緊急事態宣言で4月25日~5月終わりまで満足に練習ができなかった影響もあってか、6月に再開した練習試合で肩を故障。梶徹監督らと負担の少ないフォームを模索し、サイドスローに行き着いたのはわずか2週間前だった。

 「元々下手(投げ)の方が体に合っていた」と苦笑いするが、上手投げに強いこだわりがあった。父への尊敬の念は大きい。だからこそ「親と比較されたくない。自分の力である程度の力を持った投手になりたい」と、父の投法をまねることで注目度だけが先行することを避けたいという思いが強かった。

 「神宮に立つのは初めてだったので楽しかった。次は東大で野球をやりたい」。東大進学を目指す仲間は部内にもいる。梶監督も「いってほしい。かなり頑張ればいけると思う」と厳しい戦いになると予想しつつ期待を込める。「大学では上手か下手か迷っています」と渡辺。神宮に舞い戻るべく、受験へと突き進む。

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