復活のロッテ沢村 巨人時代との違い「直球、直球を投げていたが…」球種の割合に変化

 ロッテ・沢村拓一投手が好調だ。今月8日に巨人から移籍後初登板を果たすと、7戦連続無失点。被安打わずか1と圧巻の投球を続け、チームの戦力となっている。

 今季、巨人では制球難に苦しみ、13登板で防御率6・08。3軍降格の屈辱も味わった男の何が変わったのか。デイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「巨人では直球、直球を投げてカウントを整えようとしていたが、ボール先行になり苦労していた。直球が抜けると、次は低めを意識しすぎて引っかける悪循環。カウントが悪くなって最初に投げたスプリットがボールになると、もう余裕を失っていた。

 それが、移籍後はポンポンとストライクを取れている。追い込んだら、沢村には150キロも超えてくるスプリットがある。その決め球を2球に1球決めればいいくらいの余裕を持って投げられるから、低めにコントロールできている」

 データで見ると、初球ストライクの確率は巨人時代(今季)が57%だったのに対し、移籍後は64%に上昇。球種の割合にも以下のように変化が見えている。

 【巨人→ロッテ】

 直球 64%→55%

 スプリット 27%→42%

 スライダー 9%→3%

 また、それぞれの球種のストライク率は以下の通り上昇している。

 【巨人→ロッテ】

 直球 59%→65%

 スプリット 59%→77%

 スライダー 55%→100%

 スプリットを効果的に使い、移籍後の7登板で不安をのぞかせたのは初セーブを挙げた20日の日本ハム戦だけ。この試合では2死から3者連続四球を与えてピンチを背負ったが、何とか無失点で切り抜けた。ただ、四死球は7試合でその3つだけだ。

 関本氏は巨人時代との違いについて「やっぱりメンタル面の変化が大きいのだろう。開き直って投げた移籍後初戦(8日・対日本ハム)で3者三振を奪って勢いがついたのかもしれない。白紙の状態で見てもらえるし、期待も感じて気分よく投げられているのだろう。まだ相手も球の軌道や特徴に慣れていない面もあるとは思うが、持っている球は一級品。はまれば手がつけられない」と話す。

 チームは首位ソフトバンクと1ゲーム差の2位。15年ぶりのリーグ制覇を目指し、沢村もフル回転する。

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