センバツ中止「苦渋の決断」「選手の健康、安全が第一」

会見に集まった多くの報道陣=毎日新聞(撮影・神子素慎一)
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 日本高野連は11日、大阪市内で、19日に甲子園で開幕予定だった第92回選抜高校野球大会の臨時運営委員会を開催し、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、予定されていた大会としては史上初の大会中止を決定した。

 会見に出席した毎日新聞社長の丸山昌宏大会会長は「中止とせざるを得ないと判断しました。苦渋の決断となりました」と話した。日本高野連・八田英二会長は「選手の健康、安全が第一。これを最大限重視」と説明した。

 会議は15時から1時間50分間にわたって行われた。「出場校が試合をする機会を最後まで模索する」という方針だったが、国内での感染者数の増加や、政府設置の専門家会議でウイルス感染の国内流行が長期化する見方が示されたこと、さらに一斉休校要請により、各出場校で安全対策や練習実施状況などで足並みがそろっていない現状などが中止の理由となった。

 4日に開催された運営委員会・臨時運営委員会では、中止の可能性を残した上で、春夏の甲子園通じて史上初となる無観客での開催を前提に準備を進める方向性を決定。その後も、感染の拡大防止のための予防策を検討してきたが、新型コロナウイルスの終息の気配はないまま。10日には安倍晋三首相が、全国的なスポーツや文化イベントの実施自粛要請の今後おおむね10日間の延長を求めることを表明していた。

 また、9日には日本高野連・小倉事務局長がプロ野球とJリーグが共同で設置した「新型コロナウイルス対策連絡会議」にオブザーバーとして出席。そこでプロ野球とJリーグの開幕延期が決定した。

 小倉事務局長は10日に取材に応じた際に会議について「昨日勉強させていただいたことは局内でも情報共有して、幹部にも報告いたしております」と振り返り「(11日に)十分審議させていただいて、最善策をとらせていただけたら」と話していた。その中での苦汁の決断となった。

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