落合博満氏 考え方違う野村克也氏に「野球がある限り語り継がれていく人」と追悼

 元ロッテ、中日などで活躍した野球評論家の落合博満氏が19日深夜、MBSで放送された「戦え!スポーツ内閣」の取材に答え、11日に虚血性心不全で亡くなった元ヤクルト、阪神、楽天監督の野村克也氏(享年84)の思い出を語った。

 2人の出会いは1979年6月だった。「野村さんが西武のキャッチャーやってて、今みたいに試合前にあいさつに行く時代じゃなかったが、コーチの高畠(康真)さんにあいさつしとけと言われた」と打席に入る際に初めて会話をしたという。「何を言ったか覚えてないけど、『お前が落合か。よく話は聞いてるぞ。頑張れ』と言われたのは覚えている」と野村氏の言葉を今でも鮮明に覚えていると言う。

 選手の野村氏について「一言で言えばホームランバッター。本人は言わないけど」と分析。お互い三冠王を獲得した大打者でその実力は認め合う仲ではあるが「バッティングに関して考え方の接点はまるっきり違う」と言う。直球を待つ落合氏に対し、野村氏は変化球を読む。「変化球は遅いんで対応できると言うと、『お前は天才だな。凡人には分からない』と言われた」と思い出を語った。

 監督としてもお互い優勝、日本一を経験しているが、中日監督時代に野村氏との対談が流れ「頭で理解させてしみつかせるのは効率がいいのは分かるけど、体力がなければ壊れる」と考える野球の野村氏に対して落合氏は猛練習を課して好成績を収めてきた。「どっちが正しいか分からない」という落合氏は、選手としても監督としても野村氏と違う考えを持っていた。

 それでもお互いを認め合い野球論を交わしてきた。「野球がある限り語り継がれる人」と最大の賛辞で故人を追悼した。

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