野村克也氏「監督やれ」のメッセージ 愛弟子・古田氏「ありがたい言葉」

 野球評論家の古田敦也氏が16日、テレビ朝日系「サンデーLIVE!」に出演し、11日に急逝した恩師の野村克也氏への思いを語った。

 野村氏が黄金時代を築いたヤクルト時代、ルーキーからレギュラーで起用され、球界を代表する捕手となった古田氏。番組では18年4月に対談したふたりの様子が放送された。

 野村氏「声を大にして言いたいのは『監督やれ』。野球界でいい思いをしたんだから今度は恩返しする番だ」

 古田氏「恩返しするつもりはすごくあります」

 野村氏「もったいないよ。こういうのを遊ばせておくのは」

 古田氏「遊んでいる訳ではないんですけど…」

 野村氏「プロ野球の世界が今、監督の器がいないんだよ、僕の中では。こいつ監督になったら面白いな、こいつ監督になったら良い監督になるだろうなってのが1人もいない。唯一これ(古田氏)だけ。野球選手には珍しく頭いいからね。顔は悪いけど、ははは。早くユニホーム着ろ」

 このやり取りを振り返った古田氏は、「有り難いお言葉をいただきました。ゆっくりお話させてもらっていい勉強になりましたし、有り難かったです」と神妙な面持ち。現役時代を「厳しかった」と振り返ったが、「厳しく言ってもらって今の自分がある、と本当に思います。まだまだ頑張らないといけない」と、監督の思いに応えるようにうなずいた。

 南海、ヤクルト、阪神、楽天で監督を務めた野村氏は11日に虚血性心不全のため84歳で死去。訃報を受けた11日、古田氏は宮崎から帰京し、野村氏が眠る自宅を訪れたという。「お顔を見にというか、最後のお別れをさせていただきました。穏やかな表情というか、普通に眠っているというか、息子の克則コーチは一番似合うのはヤクルトのユニホームだということで、ヤクルトのユニホームを着せて、眠っているように横たわっていました」と明かしていた。

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