日本ハム・清宮、右手骨折だった 侍辞退、手術濃厚…最悪前半戦もアウト

 日本ハムは4日、清宮幸太郎内野手(19)が東京都内の病院で精密検査を受けた結果「右手有鈎(ゆうこう)骨の骨折」と診断されたと発表した。前日の、DeNAとのオープン戦でファウルを打った際、右手首付近に痛みを覚え交代していた。野球日本代表「侍ジャパン」の一員として出場予定だった9、10日のメキシコとの強化試合は辞退が決定。手術に踏み切る可能性が高く、開幕も絶望的となった。

 重傷だった。清宮は新千歳空港からチーム便より2時間早い便で1人帰京すると、都内の病院へ。「右手有鈎骨の骨折」という診断が下された。同じ日本ハムの中田、阪神・高山など同箇所を折った経験者の多くは手術を行っている。開幕は絶望的、さらにメスを入れればシーズン前半中の復帰にも黄色信号がともる。

 昨年の秋季キャンプ中に痛め、2月24日、巨人とのオープン戦中に続き、前日のDeNA戦で2度目の再発。試合後に札幌市内の病院へ向かい、この日のセカンドオピニオンで重い現実を突きつけられた。羽田空港で取材に応じた栗山監督は「幸太郎のために、チームのために。必ずプラスにしていくためにやっていく」と気丈に振る舞ったが、表情は険しかった。

 侍戦士として出場予定だった9、10日のメキシコとの強化試合も辞退を決断。指揮官は手術に関して「いろんな人たちが細かく考えてくれている」と可能性を否定しなかった。

 実は昨年12月、球団内で手術を検討していた。複数の医師に相談し、中田やラグビートップリーグ・ヤマハ発動機前監督の父・克幸氏とも話し合った。患部の状態を見極めた上で“強行”してきたが、再発した現実を考えれば方針の転換はやむを得ない。未来の野球界を担う逸材を壊すわけにはいかない。

 栗山監督は「人が大きくなるためには、全部が全部思った通りにいくのがいいことばかりではない。それをどう受け止めて進んでいくか」と続けた。ファンは皆、清宮のフルスイングを待っている。

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