金足農・高橋「打ったのに注意されたら嫌」ミラクル弾もガッツポーズ封印

8回、金足農・高橋は中越えに逆転3ランを放つ(撮影・坂部計介)
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 「第100回全国高校野球選手権・3回戦、金足農5-4横浜」(17日、甲子園球場)

 金足農(秋田)がミラクル大逆転劇で、23年ぶりの8強進出を果たした。

 名門・横浜を一撃で沈めた。2点を追う八回、1死一、二塁。6番・高橋佑輔内野手(3年)が初球をフルスイング。打球はグングン伸び、バックスクリーンへ飛び込む逆転3ラン。一気に試合をひっくり返した。

 練習試合を含め、高校生活初本塁打。「頭が真っ白です。(伝令の)菅原に『初球をいけ』と背中をたたかれた。菅原のおかげ。迷わずいけました。打球が最後に伸びてくれた。ホームランを打ったことがなかったのに、甲子園でしかも、バックスクリーンだったので最高です。日頃の練習の成果だと思います」。ヒーローは会心の笑みで、胸を張った。

 だが、ダイヤモンドを一周しながら頭は冷静だった。喜び大爆発といきたかったが、ガッツポーズを含め、喜びは控えめ。「ラインニュースで(創志学園の)西君がガッツポーズを注意されているのを見て、打ったのに注意されたら嫌だし、あっと思ってやめました」とはにかんだ。

 エース・吉田に注目が集まったが、全員が秋田県出身のチームで大旋風を巻き起こしている。高橋は「昨日のミーティングから、横浜は強いけど意識しないで自分たちの野球をやろうと意識していた。吉田のことしか考えなかった。吉田のために打てた」と感慨深げ。近江と対戦する準々決勝へ向けて、「ここまできたら優勝するしかない。東北に悲願の優勝旗をつかみたい」と、力強く誓った。

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