【関本四十四の目】9本中8本がソロ 巨人で目立つゲレーロの勝負弱さ

 巨人が借金3、4位といまいち波に乗れないな。

 攻撃では陽岱鋼が戻ってきて、それなりのメンバーがそろっているのにかみ合わない。やはり、打線はマギーとゲレーロだろうな。マギーは打率・275、5本塁打、23打点。ゲレーロは同・269、9本塁打、27打点。得点圏打率も低く、マギーは・250で、ゲレーロは・237。いずれも物足りない数字だな。

 特に不動の4番として期待されたゲレーロは9本中、8本がソロ。走者がいる時は力んでしまい、難しいボールに手を出す打撃に変わってしまう。5月31日の日本ハム戦は八回、2死一、二塁。相手の石川直がアップアップのところでワンバウンドのボール球でストライクを稼がれ、最後もフォークで空振り三振。ここ一番で打ってくれたら、チーム打率リーグトップ・270の打線はさらに勢いがつくんだけどな。

 投手陣はエースの菅野に続く、計算できる投手がいない。山口も田口も、マウンドに上がってみなければ分からない。野上はファームだし、開幕前に描いていた構想とはかけ離れてしまっている。

 田口は前回登板で六回途中1失点。少しずつ良くなっているようにも見えるけど、直球も変化球もまだ球の切れがないな。右打者の膝元を突く独特のスライダーも本来はベース盤の手前でクッと曲がるんだけど、曲がりが大きき過ぎる。被本塁打10と多いのも、打者に簡単に合わされてしまうからだろう。

 走攻守で課題があるが、やることなすことうまくいっていないという状態ではない。広島もリリーフが安定感を欠き、絶対的な強さは感じられない。他球団にも同じことが言えるが、巨人は投打がかみ合えば浮上のチャンスは十分にある。

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