“失言ピッチャー”加藤哲郎氏「巨人はロッテより…らしきことは言った」

 元近鉄投手の加藤哲郎氏(53)が8日、日本テレビ「ミヤネ屋」(月~金曜、後1時55分)に「人生を変えた余計な一言」という失言をテーマにしたコーナーに出演。プロ入り7年目の1989年の日本シリーズ第3戦で勝利投手となりチームは3戦無敗でシリーズ制覇に王手をかけた際のヒーローインタビューで、「巨人は(当時パ・リーグ最下位の)ロッテより弱い」と発言したとされたシーンを振り返った。

 この言葉が発端となって、巨人の選手たちが奮起。第4戦から4連勝の逆転により日本一の座を勝ち取った。近鉄はその後、球団自体がなくなり、日本シリーズに勝てなかった球団となったことで、加藤氏が発したとされる「巨人はロッテより…」は“歴史的な失言”ともなった。

 なぜ、「巨人はロッテより…」と発言したのか。番組の取材に対して加藤氏は、「いやいや…巨人はロッテより弱いとは言ってないですけど」と話した上で、「まぁそういう風に“らしきこと”は言ってましたけどね」と語った。

 “らしきこと”について番組では当時の加藤氏のインタビューをVTRで放送。そこでは、「まぁ打たれそうな気がしなかったんで…まぁ大したことなかったです」というコメントを発していた。番組インタビュアーから「よくあの状況であんな発言できましたね」と振られると、加藤氏は「『どうですか?』と言われて、『素晴らしいチームですね』って言いますか?言わないでしょ、3連敗して…そんなこと言ったら『(巨人を)なめてるのか』っていう話でしょ」と言葉を強めて釈明した。

 さらに、その後に近鉄が4連敗したことには、「(チームメートに)お前らしっかりせえよ!なんであんな弱いチームに負けてんねん、お前!」という気持ちだったことを思い起こした。

 勝利投手となった翌日の新聞では「巨人打線よりロッテ打線の方が怖い」とも報じられた発言が、1人歩きした形で“ビッグマウス加藤”のあだ名もつけられた。加藤氏の元には「『死ね』と書かれたり、カミソリが入ったりの不幸の手紙とかね、いっぱい来ましたけども」という一方で、アンチ巨人や阪神ファンからは「よく言った、ぜひうち(阪神)に来てくれ!」という激励の手紙も多く届いたという。

 “失言ピッチャー”のレッテルも張られた加藤氏は30歳で現役を引退し、野球解説者となったが、解説席でも「こんなピッチャー投げさせたらアカン、速攻2軍落ちや」などと問題発言を連発したことで、「やっぱり一言二言三言多いタイプで、それで解説も辞めちゃいましたからね」とクビになったことを振り返り、「悪気はないんですよ」とここでも釈明した。

 その後は自営業に転じたが、成功例は少なかった加藤氏だが、現在はマージャン教室の講師として、「賭けない・飲まない・吸わない」をモットーにして、「健康麻雀」を高齢者に教え、「話し上手」「教え方がうまい」という評判だという。

 番組では加藤氏の引退後の人生の恩師が、解説者時代に知り合った宮根誠司アナだったと紹介。同アナから「哲ちゃんな、しゃべるときはこうやってしゃべらなアカン」などと指導を受けたことを感謝しながら、加藤氏は、「(宮根アナは)普段はしゃべらない。根暗なんです」とまた余計な一言を発していた。

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